肩こりによく効く!正しいリンパ鎖骨マッサージのやり方
肩こりとリンパの関係
体を流れる液(血液、リンパ液など)の循環が滞ることで、こりを生んでいるものがあります。肩こりは、リンパ液の流れが悪くなることで、凝ったり、むくんだり、痛くなったりします。
この記事では、肩こりの原因のひとつとして考えられる「リンパ」の流れについて理解するとともに、肩こりを改善するリンパマッサージについてご紹介します。
リンパって何?
リンパは、血液と同じように心臓から全身に張り巡らされているように流れています。リンパの管を、「リンパ管(かん)」と言い、その中を流れる液体を「リンパ液」と言います。通常これらを総称して「リンパ」と呼んでいます。
リンパの働きは大きく分けて2つあり、
- ① 体内の老廃物の排出準備(回収と運搬)
- ② 免疫機能
です。
リンパの特徴は、筋肉を動かすことや皮ふを軽く刺激することでリンパは流れることです。
デスクワークなどの長時間同じ姿勢を取っていたり、運動不足などで筋肉が固くなっている人は肩こりになりやすいのですが、肩こりはリンパの流れも悪くしてしまいます。ですのでリンパの流れを理解し、リンパの流れを良くするマッサージで改善することが必要になります。
リンパの流れを理解する
リンパ節
リンパで重要な「リンパ節(せつ)」について説明していきます。下の画像を見てください。
体を流れるリンパは、心臓から全身に巡っています。その中で、リンパが密になっている部分(リンパ管が合流している部分)があり、その部分のことを「リンパ節」と言います。
腕のリンパ節は、上から鎖骨リンパ節、腋窩リンパ節、肘リンパ節があります。リンパマッサージではこのリンパ節を上から順番に刺激していきます。
リンパマッサージの考え方
リンパは、心臓から全身を巡り、そしてまた心臓に戻ってきます。リンパの流れは1日かけてゆっくり全身を巡っていくと言われています。リンパマッサージで重要となるのは、「指先や足先などの末端のリンパ液を効率良く心臓に戻すこと」です。
そのためには、正しい順番でマッサージすることが大切になります。例えば、あなたに手のむくみがあり、リンパの流れを良くしようと考えた場合、首元から肩、肘、前腕、手の順番にマッサージしていきます。
しかし、手、前腕、肘、肩、首元と間違った順番で刺激をしてしまうと、首元に届く前に前腕や肘あたりでリンパ液が充満し、流れが滞ってしまいます。そうすると、痛みを誘発してしまうこともあります。
肩こり改善リンパマッサージ
手順はちょっと多いのですが、全部で8ステップあります。リンパの流れを理解し、何回か行うとやり方も覚えます。覚えてしまえば簡単です。
大切なことは、手から鎖骨に向かってリンパの流れを作ることです。そのために鎖骨の近くから指先の流れを良くしていきます。ポイントとしては、腕のリンパ節を上から順番に刺激していくことです。
順番としては、鎖骨、肩、上腕、前腕、手の順にリンパマッサージをします。リンパは、体の中でも皮膚に近い表面を流れていますので、強い力でグリグリするとうまく流れません。軽く皮膚を圧迫したり、さするようにしましょう。
手順は、以下の通りです。どのマッサージも5回ずつ行ってみてください。
①鎖骨上に手を軽く当てる(5回)
鎖骨の直上のくぼみ「鎖骨リンパ節」に手を当てて、軽く押して刺激します。押すといっても、軽く手の重みをかける程度で大丈夫です。くれぐれもグイグイ押さないようにしてください。
②円を描くように肩をさする(5回)
鎖骨上のリンパの流れが良くなったら、今度は、肩まわりの流れを改善していきます。円を描くようにくるくるとさすります。時計回りでも反時計回りでもどちらでも大丈夫です。これも優しくさするだけです。
③脇の下に手を軽く当てる(5回)
脇の下にある「腋窩リンパ節」を刺激するために軽く圧迫を加えます。脇の下に手を当てて、脇を締めて軽く手を挟んでみましょう。
④円を描くように上腕をさする(5回)
肩まわりと同様に、二の腕部分を円を描くようにさすります。
⑤肘前面に手を当てて、肘を曲げる(5回)
肘の曲がる部分にある「肘リンパ節」を刺激するために、肘の曲がる部分に手を当てて、肘を曲げます。
⑥円を描くように前腕をさする(5回)
肩まわり、二の腕と同様の方法で、円を描くように前腕をさすります。
⑦手のグーパー(5回)
指先のリンパの流れを良くするために手のグーパーを行います。
⑧手から鎖骨まで優しくさする(5回)
最後に、指先から鎖骨に向かって、軽くさすります。
以上になります。リンパマッサージのポイントは正しい順番で、程よい力加減で行うことです。手のむくみにも効果のある方法ですので、むくみでお悩みの方もぜひ実践してみてください。